東洋医学の可能性

鍼灸について

伝承されてきた医療

 鍼灸は中国で誕生し育まれてきた医術です。そして、仏教の伝来の頃わが国にもたらされた医術です。わが国においても中国の影響を受けながらも独自の発展を遂げました。特に鍼管という管を用いる鍼は、日本で考案され発展してきた療法です。長い歴史の変遷の中で、今日へと伝承されてきた医療です。

補完し代替する医療

 現在、医療の主流は西洋医学です。しかし、西洋医学では充分な効果が得られなかった患者様が、東洋医学の手法である鍼灸により症状の改善が図られたという例も少なくありません。西洋医学と東洋医学は、互いの得意とする部分を補ったり(補完)、もうひとつの方法としてお互いを代替することができるのではないでしょうか。

心と身体を一体に考える医療

 心の変調は身体の変調を引き起こします。また、身体の変調は心の変調を引き起こします。心と身体は別々に存在する訳ではなく、両者の総体としての私たち人間の身体が営まれているのです。心身一如の観点から東洋医学では、心と身体を同時に癒すことで、心身の変調を改善しています。

レディース鍼灸、マタニティ鍼灸

 鍼灸は、生理痛や妊娠中のつわり、更年期障害など女性のライフステージに応じた様々な変調の改善に効果が期待されています。また、不妊治療の方法のひとつとして注目を集めています。最近では治療のためではなく、美顔や美容などの領域へも可能性を広げています。

スポーツ鍼灸

 プロスポーツ選手をはじめ、鍼灸はスポーツ領域でも広く利用されています。特に、痛みのコントロールやコンディショニング、日常的なボディーケアにと、多くの鍼灸師がスポーツ現場で活躍しています。福井県鍼灸師会では、2018年 福井しあわせ元気大会での鍼灸ボランティア活動で参加し、多くの選手や関係者の皆様からご利用いただきました。。

鍼灸は健康づくりのパートナー

 鍼灸は、穏やかな刺激で身体に作用することで、患者様自身の自然治癒力を高めることで、疾病に治療のみならず健康の維持増進に効果があります。鍼灸は、子供からお年寄りまで、人生のそれぞれのライフステージにおいてアプローチすることで、患者様の健康づくりのパートナーであり続けたいと願っています。

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